集団感染の数理モデルとシミュレーション(1)
個人対個人の「うつし率」が或る値を越えると集団の様相は一変する(相転移、フェーズシフト)。 この「臨界うつし率」といえる一線を越えると感染爆発が起こる。 人の集まりが1次元(行列や横並び)ならば臨界点は0.5に近い、2次元(面展開)なら0.16前後。
目次
はじめに: モデル構築の基本的考えと前提
1次元
・列集団シミュレーション
・個人対個人うつし率と感染状況の時間推移
・うつし率が「臨界点」0.5を超すとフェーズが不連続的に急変して感染爆発が起こる。
・端末(端っこ)効果。
・「ソーシアル・ディスタンス」と「うつし率」の関係は?
2次元
・面展開集団シミュレーション
・うつし率が臨界値0.17を超えると、クラスター(感染集団)が爆発的に起り発達する
・全員が高濃度ウイルス陽性者に突き進む。
・しかし、その後のうつし率が臨界値以下で不変であれば、長い時間が経つとクラスターは消え、感染状況は終息する。
(集団免疫は関係ない、純粋に数理的な予測)
・なぜ、うつし率の臨界点は1次元では0.5、2次元では0.17という大きな違いが起きるのか?
第3部 無症状高濃度ウイルス保有者の侵入。 大規模クラスターの誘発と収束。 対策は?。
あとがき: 対象のフェーズシフトと対策のパラダイムシフト、キャタストライー理論、提言など。
付録 シミュレーションで使用したC言語プログラムの一部など。