降雨コールド勝ちを自ら逃したチーム
コロナの影響で今年のプロ野球は変則。
延長は10回まで、オールスターもクライマックスもなし。チーム試合数は20試合ほど減る。ベンチ入り枠は1人増える。
また、無観客試合や観客数制限が続く。
加えて、今は梅雨と線状降水帯。
試合途中、雨でいつノーゲームかコールドゲームになるか分らない。
先制点が大事。 投手が頑張って5回までリードを守れば試合成立でコールド。
そして勝利。
4回あたりから、降雨コールドに備えて、両チームは様々な駆け引き。
勝っている方は早く5回になって欲しいから攻撃を長引かせたくない。バットは淡白。
負けている方は、5回が終る前に大雨を期待。
そのため時間引き延ばし作戦。 意味がない頻繁な投手交代、不要な牽制球の多投など。
普通はこうなる。
ところが、このような采配が明らかに妥当なのに、なぜか真逆な攻撃をして5回降雨ノーゲーム。
勝ちを自ら捨てたチームが昨夜あった。
それは千葉ロッテマリーンズ。本拠地幕張ZOZOスタジアムはその日も雨が降ったり止んだりの天気。
先発岩下は今季一番の好投、4回表まで失点0。 ロッテは安田のタイムリーなどで
3回終了まで3得点。 4回裏、好調安田が先頭で2塁打。 雨は強くなってきた。
ロッテベンチは次の藤岡に送りバントを指示。 藤岡はなかなか決められずファールで粘る。
そこうするうちに雨で試合中断。 30分後に審判はノーゲームを宣言。
ロッテにとって一番大事だったことは早く4回裏を終らせること。 今季1番のデキの岩下が
5回表の西武打線を2点以内に抑える確率は高い。
私が監督ならば、4回裏の各打者にこう指示する。 「どんな球もバットを振って三振してこい!
3者3球三振でいけ!」
こうしていたら、恐らくコールド勝ちしただろう。
ロッテ首脳陣に怒り、喝。
そのような試合は汚い、勝利至上主義と思う向きもあるかも知れない。
しかし、そう批判する人は競技スポーツの経験が無い人、または真剣勝負を見ることがなかった人。 試合をやる以上、ルールに反しない限り、勝利至上主義は当たり前。
そうでなければ、スポーツマンシップにも反す。 無観客云々とは関係ない。
<参考>
試合前に試合をやるかどうかを決めるのは主催球団(ロッテ)、
プレーボルが宣言された後、試合を続行するか否かを決めるのは審判団の専権。
5回まで続行しない場合はノーゲーム、その試合の全ての記録は廃棄(安田の2本のヒットも岩下の奪三振数も残らない)。
5回を終っていれば試合成立のコールドゲーム(cold ではなく called)。