集団感染はなぜ起る? スーパー・スプレッダーが関与?
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新型コロナ・ウイルスによる集団感染(クラスター)が列島各地から報じられている。
クラスターが起りやすい条件とは、換気が悪く人が密集し、近距離会話や濃厚接触する場所と言われている.
そのような場所は、東京の屋形船に始まって、最近では大阪のライブなどの催しやイベントなど数多くある。
全国では何千も何万も。
クラスターの発生数を全国的に眺めると、少ない気がする。
悪い換気、人が密集、近距離会話、 濃厚接触の所は、
居酒屋、パチンコ店、雀荘、それと、ライブなどイベント会場。
たとえば、人口2百70万人の大阪でそのようなライブハウスは大小合わせて何箇所あるか?
ところが、今のところ、感染源とされるライブは僅か数箇所程度に局在している。 何故だろうか?
説明して欲しい。
ひとつの可能性はスーパー・スプレッダー(超強力・感染拡散者)の存在。
スーパー・スプレッダーとは異常に大量のウイルスの持ち主。 同時に、免疫力も平均より突出して高い。
よって、PCR検査すれば「ド陽性」の筈だが、発症することなく元気で健康。
普通の日常生活:歩き回る、飛び回る。そしてウイルスを撒き散らす。
発熱もなく誰にも疑われことなく、ウイルス検査をすり抜ける。
状況はウイルスと免疫力の戦い。
ウイルスの量(毒性) が 設定基準レベルを超えれば感染は陽性、
免疫力が毒性に打ち勝てば発症しない。
下回れば陰性と判定。
陰性であっても免疫が弱ければ発症する(高齢者、基礎疾患)。
陽性でも免疫が万全ならば発症しない。以上を纏めたものが図1。
註 末尾の<参考>
図2、3は「普通の市中感染の状況」。 陽性がポツポツある。
K氏は陰性でも免疫力が弱いので発症。
逆に、D氏は陽性でも免疫が磐石なので発祥しない。
このまま時間が経てば人々は誰でも抗体を獲得するのでウイルスは消滅して流行は終息する。(収束ではなく終息)
ところが、スーパー・スプレッダーX氏が他所から闖入すると(図4)、景色は一変する(図5,6)。
化け物のように恐ろしいX氏の近辺はウイルスで汚染され、陽性が増えはじめる。
時間経過とともに、X氏から1次、2次、3次・・・家族内感染、院内感染、園内感染 施設内感染という具合に
チェーン現象が起る。
その過程でX氏との濃厚接触者は特に大量のウイルスを貰う。 その人は親分X氏の「子分格スーパー・スプレッダー」
といえる。
こうして、一人のスーパー・スプレッダーから感染クラスターが形成されていく。
そして、スーパー・スプレッダーは、いわば「ランダムに移動する特異点」となる。
たとえば、陽性→陰性→陽性 (再陽性あるいは再燃)の説明もつく。
一人の人間がスーパー・スプレッダーである確率を
0.0001%と仮定してみよう(100万人の一人、 宝くじ1等に当たるより稀)。
すると、日本全国では凡そ100人のスーパー・スプレッダー、都道府県単位で平均すれば
一つの自治体で2人前後が存在する。
それらの人々が各地でランダムに動き回る。満員電車に乗る、買い物に行く、飲食店や居酒屋に寄る、
ライブハウスにも、スポーツジムにも足を運ぶ。
或る地域でクラスター感染が発生するか否かは、必ずしもそこの公衆衛生の良悪ではなく、
その地域の「運」のようなものとなる。
では、クラスター感染を防止するためにはどうすれば良いか?
中国や今のイタリアのように、人の移動や集まりを強制的に徹底的に遮断?
それも良いだろう。 命あっての、経済、株価。 命あっての卒業式や就職内定。
命あっての、観光、レジャー、娯楽。
命あっての人権や平和。
問答無用の強権規制とは別に、スーパー・スプレッダーの早期発見と完全隔離が根本解決に繋がるのではないだろうか?
一つは、国民全員にコロナ・ウイルス検査を行うこと。 採血だから、医療機関ならどこでも出来る。
ただ、強制するためには期間を定めて保険所が良い。
新型コロナウイルスの有無や多寡を、国立感染症研究センターのサーバーに直結する遺伝子解析ソフト
を使って迅速に判定し、スーパー・スープレッダーを炙り出す。
実際、アメリカのトランプ政権は「国民皆検査」の義務を考えているという。
上のような全国的な態勢が日本では無理ならば、
もっと現実的に、リスクが高い場所(ライブハウス、イベント会場、居酒屋、飲食店 など)、
の個々の入り口で来場者全員のウイルス検査を実施すること(スクリーニング)。
韓国の検査は「ドライブスルー」のスピード感で迅速に行なっていると聞く。
PCRの使用マニアルが日本とは違うのか? あるいは、何か新しい検出キットなのか?
もしそうなら、この際だから韓国から輸入すれば良い。
大事なことは, 市中に潜むスーパー・スプレッダーを漏れなくいち早く見つけ出すこと。
ただし、誤解がないように、スーパー・スプレッダーは悪者でも犯罪者でもない。
政府の専門家委員会によれば、コロナ・ウイルスとの戦いは長期戦となり年を越すことも有り得るという。
では、早晩、パンデミック (世界的感染爆発)となって人類の存亡を脅かす?
そこまではいかない、と思う。 なぜならば、
「ウイルスは自粛する。 ウイルスは馬鹿ではない」 https://pruning101.com/?p=1051
<参考>
スーパー・スプレッダーの正体は?
https://pruning101.com/?p=1029
伝説のスーパー・スプレッダーは、ウイルスではないが「腸チフスのメアリー」。
彼女は20世紀初頭に保菌者として腸チフスを拡散した。彼女は家政婦として給仕した家族に腸チフスを感染させ、
その生涯を通して50人前後の感染者や死者を出したという。
「腸チフスのメアリー」の発見経緯とその後の彼女の人生はドラマチク。
詳しくは下に書かれています。 一読の価値があると思います。