鎌倉観光裏街道(14) 秋の鎌倉と虫の音
秋の鎌倉を英国人の友人を案内して歩いた。
虫の音が響き渡っていた。
それをどう感じるかと友人に尋ねた。
彼は、 「? 別に・・ただのノイズ(雑音)」と返してきた。
虫の鳴き声に特別な英語表現はなく、それは、ただ、“Noise”と聞いていた。その通りだった。
私は一生懸命説明した。
西欧人は悠久の不変に感動するようだが、我々日本人は違う。
虫たちは夏が終われば死んでいく。残りわずかな時間を謳歌している。
我々、日本人はそこに何かを感じる。 それは短い桜の花にも似たような感情、
仏教の無常観、事物のはかなさ、もののあわれ と重なる。
すると、彼いわく、
「分かった、分かった。 虫も、我々と同じ。 みんな、食べて寝てセックスして、
そして死んでいく。 」
彼のこの発言は間違いではない。
だが、 文化の壁は大きい。
ちなみに、虫の音をどう感受するかについては国や民族で大きく異なる。
その違いの理由は歴史や文化だけでなく、大脳の仕組み(左脳 vs 右脳)にあると
論じる科学的研究も存在する。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1290534577