西洋科学　ｖｓ　東洋思想

近代科学　と　キリスト教

Yahooブログ（２０１６年１２月）の再掲

 

キーワード：キリスト教　仏教　一神教　多神教　還元主義　真理・正義　薬草学　漢方　西洋医学

ベトナム戦争　イラク戦争　土着環境

 

西洋科学は還元主義です。　これは帰着主義とも言い換えられます。　

何事も突き詰めていき、その分野の根底に存在するはずの原点を追い求める。

　究極では一つの真理に帰着する。たとえば、分子から原子、さらに素粒子という具合です。

他の諸々の事象は、そこから派生しているに過ぎない、と考えます。

これは一神教であるキリスト教と通じます。

 

さて、漢方や日本の薬草学（和製漢方）ですが、近代西洋医学も効果は認めている。

ただ彼らは、その理由を理解しないと納得しない。

そこで、効くとされる物のサンプルを精製、細分化する。　それで得た全ての様々な断片を

先端装置や機械でシラミツブシに化学分析する。

しかし、効果と結びつきそうな物質は何も見つからない。

 

どこが間違っているのか？

答えは、サンプルの精製と細分化です。　そこでゴミとして捨てられた、諸々のシガラミが重要なのです。

つまり環境です。　鍵となる物質それ自体は必ずしも特別なものではない。

その周りのシガラミが重要なのです。　それらが、或る一定の条件を満たして、はじめて医学効果が現れる。

この一定の条件は経験から学ぶものです。

 

この因果の関係は、一神教のキリスト教ではなく、多神教の仏教やヒンズー教に馴染むものです。

 

一神教文化の良いところはブレないことです。　question and answer　タイプの問題に向いているようです。

ですから、或る意味で単純、いったん目標を定めると執念で突っ走る。

 

だから彼らなりの正義を信じてベトナムでもイラクでも戦争を起こした。　でも上手くいかなかった。　

近代的な武器や知力では敵を凌駕するはず、なぜ負けるのか彼らは困惑する。

西洋流の科学ロジックでは分かるわけがありません。

 

彼らにとってはどうでも良いこと、すなわち、その地域の文化や生活を知らない, 知ろうとしない。

そこの村民の人生観にも無関心。

 

実は、これらの要素が兵器や財力よりも重要なことなのです。　それは、漢方医学における一見どうでも良い

環境のシガラミと似ています。

以下は２０２１年８月２５日加筆

アフガニスタン介入・撤退も同じ。　歴史は繰り返す、アメリカは繰り返す。