(続) 正月に考えた疑問
キリンの首はなぜ長い?
キーワード: 進化論 ダーウイン/ウオーレス 適者生存説 批判
ラマルク 要・不要説 個体生後獲得 エピジェネティックス
不活性(スタンバイ)DNA集団 多様性
キリンは高い木の上にある食べ物を欲しいと切望。 この気持ちが何世代も続いて
少しずつ首が長くなっていった。
水溜りの水を飲むときも首が長い方が楽。
また、像の鼻が長いことも同様。 高いところの果物を取りたい、地面の岩塩を舐めたい、
これらも鼻が長いことが決定的に有利。
上の考えはラマルク説。 個体の生後学習と形質獲得。 次の世代に遺伝で引き繋ぐ『系統進化』
については何も言っていない。 よって、進化論として認められなかった。
一方、定説は、ダーウインとウオーレスが提唱した適者生存の淘汰説。
ダーウインの進化論は有名だが、実は、何も説明していない。
どういうことかというと、「適者生存」は「後付け説明」。 「今、生存しているから
適者だった筈」と主張しているようなもの。 大衆を騙す暴言と極論する人もいる。
ところが近年、切り捨てられていたラマルク説を見直して良いのではないかという気運が高まっています。 参考は
https://trtmfile.com/2018/06/02/post-758/ の後半
それは近年話題の「エピジェネティクスEpigenetics」。
簡単に言えば、「塩基配列は変わらない」のに「遺伝情報の発現が変わる」といった現象です。
マウスの実験では「親が受けた恐怖体験が子供のマウスの怖がり方に影響する」という実験結果もあります。
キリンの首で考えると、「長くしたい」という強い欲求が首の長さを決めるDNAの集団に影響
を与えるということです。
影響の媒体はホルモンなど液性の物質かもしりませんが、それ自体は遺伝情報ではありません。
戦争になると男子の出生率が平時に比べて高くなる傾向があると
言われますが、危機感が何らかの物質を信号にして生殖に関係するDNA
集団に働きかけている可能性は否定できません。
なんらかの意味をもつDNA集団はDNA全体の数%に過ぎない、
残りは何もしていないと言われていましたが、実は、そんなことはない。
休眠というよりはスタンバイ状態、
つまり、種の存亡の危機が切迫すれば関係DNA集団が活性化する、
その種類はランダムでも多様性があり、その中で、その時の環境に適した個体が生き延びる。
こう考えると、ラマルクとダウイーンは繋がってくる気がします。
ヒトとチンパンジーのDNAの99%は一致すると言われています。
明らかに、知能はチンパンジーを凌駕しているのに、これは驚き?
左程驚きではありません。
約600万年前に、後にヒトに進化したチンパンジーの集団には
スタンバイDNA集団の活性化が起った。
その部位は高次脳機能(前頭葉)、記憶装置(海馬)、言語中枢などだった。
そのような活性化が起らなかった集団はチンパンジーとなって今日まで残った。
このように考えてみました。