バイメタル応用・太陽光自動追尾架台
特許6554248 2019/07/31
特許6621958 2019/12/18
キーワード: 三本足 バイメタル 太陽正対 架台 ソラーパネル 天日干し 自在継手
3本足の鼎(かなえ)の良いところは安定性です。 4本足の置物は、足場が悪いと(傾斜)、水平に保とうとしても、
足の1本が浮いてしまいます。
鼎は地面が凸凹している戦場などで重宝な古代中国の器物です。
別の角度から言うと、もし、3本のそれぞれの足の長さが調節できれば、置物本体の位置を変えずに、
足の伸縮だけで置物を水平に保つことが可能になります。
上の記述にある「置物」を「架台」に、水平を「太陽に正対」と置き換えます。
すなわち、架台の面を太陽の方向に常に向ける。 これを目的とします。
架台に載せるものはソラーパネル、干し物、プランターなど、要するに、太陽光を出来るだけ効率良く与えたい物品です。
そして、足の伸縮は棒状バイメタルによって実現することにします。
普通のバイメタルは温度上昇で長さが伸びる、温度下降で縮んで短くなります(図2A)。
しかし、ここでは逆に温度上昇で伸、下降で縮となることが必要です(図2B,C)。
この点、図2BはNi-Ti合金の形状記憶合金線をコイルばね形状に作られている
(特開平3-13551号広報)。 図2Cは 伸→縮、縮→伸 の機械的な変換を行うものです。
図1の架台の庇がバイメタルに作る影が重要です。 この影がバイメタル全体を包むとバイメタルは全て日陰となり
周辺温度は下がります。 バイメタルの長さは最大、結果、架台を押し上げます。
影が部分的、すなわち、バイメタルの一部に太陽光が当たっていれば、その分、周囲温度は上昇し、バイメタルは縮み、
架台を下方に動かそうとします。
上は赤道直下・正午(太陽が真上)、または、空全体が雲で覆われているとき。
装置の基本動作は図3A、図3Cに示すように、
庇の影 と (温度上昇→縮、 温度下降→伸)の特性をもつバイメタルの働きによるものです。
イラストで気になるパチンコ玉のような回転ボールは、装置の安定性や信頼性など補助的な役割を果たします。
バイメタルの一本が故障や劣化したとき、玉の転がり具合が異常になる。 それは収音器からで分り、問題のバイメタル
の特定と交換が容易に行なえます。 これは、本装置を多数並べたソラーパネル発電システムの点検・保守に役立ちます。
装置の基台は水平である必要はありません。 斜面でも、「庇+影の原理」は屋根や屋外の斜面でも通用します。
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